オハイオからおはよー!

アメリカのオハイオ州シンシナティで駐在勤務している女性のブログ

米国駐在準備①ビザ申請準備から発行まで

米国駐在のビザ申請に際して、必要な書類や各ステップに係る時間について書いているブログがほぼなかったため、大枠が分かるように私の実体験をまとめました。2019年4月に駐在の話をもらって、8月にビザ取得、9月上旬に渡米しました。早めにこれをやっておけば楽だったのに!と思う内容も書いています。

なお、私は米国系企業で勤務していて、ビザの種類はL-1B、専門職として赴任するためのビザ取得でした。ビザ申請書類自体は米国の弁護士事務所が作成してくれました。

私の場合は面接を受けたい時期に海外旅行を予定していて、万が一パスポートの返却が間に合わないと困るので旅行後に面接を受けることにしたため、準備開始から時間がかかりましたが、全部タイトに詰め込んで、何も問題がなければDS-160(後述します)の申請からビザ入手まで1カ月程度かなと思います。

 

  • 4月中旬:駐在の話を承諾する

この時点では準備は何も開始せず。とりあえず家族と仲の良い友人に渡米するかもと伝えたくらいだったものの、今思えばこの時点で、

・大学と大学院の卒業証明書と成績証明書の入手

・パスポートの更新(赴任予定期間+6カ月後に有効なパスポートが必要)

・ビザ用写真撮影

あたりをしておけば良かったと思います。

  • 6月初旬:ビザ申請仲介業者からの初連絡

私の駐在に関して誰か偉い人のgoサインが出たのか、アメリカのビザ申請仲介業者から初メールがきて、ビザ申請に必要な書類作成や入手の指示を受けた。ざっと必要書類を見たところ、

・大学以降の学歴証明(英語)

・履歴書(英語)

・赴任予定期間+6カ月後に有効なパスポート

と、あとは細々したものが必要とのこと。学歴証明は国内だと申し込みから入手に1~2週間くらいかかる。

履歴書は、元々海外転職しようと思っていた時期があり事前に作ってあったので、それを修正して完了。フォーマットは日本と全然違うので、「resume+exapmle+自分の職種英語名」あたりでGoogle検索すればテンプレがたくさん出てきます。

私はパスポートの更新が必要だったので、これらの書類を揃えるのに2週間程度かかりました。この後のビザ申請にも写真が必要なのですが、背景は「白かオフホワイトの無地のみ」のみなので、パスポート用の写真も「白かオフホワイトの無地」で取れば、ビザ申請用に転用できます。

なお、私の仲介業者はアメリカの業者で、日本語でも行政手続きの単語は難しいのに英語で専門用語を使った指示がばんばんきて、メール1通理解するのにも時間がかかりました…。

あと、ご家族を帯同する場合は戸籍謄本も必要なようで、その戸籍謄本の英訳を頼む必要があり(自分でもいいのかもですが)、それに結構時間がかかったよと会社の人が言っていました。

  • 6月下旬:大使館の面接予約指示

必要書類が一通りそろったからDS-160をとにかく早く申請して大使館面接の予約をせよ、との連絡を6月下旬に受ける。

DS-160は面接予約前に必要な申請フォーマットで、「DS160」でGoogle検索すればサイトがでてくる。最初に、氏名と質問事項を登録して、番号が付与されればいつでも途中から入力を再開できる。DS-160は入力途中であれば何回でも修正できるが、一度申請すると修正はできず、内容を修正するには新しく申請する必要があるので、十分に気を付けていただきたい。

内容は

・氏名やパスポート情報等、自分に関する情報

・雇用主の情報

・犯罪歴や違法行為の有無

・ビザ申請用写真アップロード(白かオフホワイトの無地のみ)

を記入する。テロを企てたことがあるか、とか、違法的に選挙で投票したことがあるか、とかそういった質問にアメリカを感じる。

一応日本語も選択できる。ただ、質問事項自体が日本語になるわけではなく、カーソルを合わせると日本語が出てくる仕様なのだが、Google Chromeだとうまくいかず、IEだと表示された。全部記入するために大体2時間くらいかかりました。

ESTAでは任意記入であるSNSの情報が必須入力事項であるのも特徴的。選択肢に各SNS名があって、アカウント名を入力する必要があり。これは近年追加されたらしい。2019年に、ハーバード大学入学予定だった学生が、Facebook上の友達が反米的な投稿をしていて、それを理由に空港で入国拒否されたとニュースになっていたので、内容が絶対確認されないというわけでもなさそう…。

www.cnn.co.jp

  • 7月1日:DS-160提出、面接予約

ビザ申請用写真アップロード(白かオフホワイトの無地のみ)と何回も書いているところからお察しのとおり、私はパスポート用に背景青で撮ってしまった写真しかなかったので、撮り直しをしてDS-160をようやく提出。

7月後半は旅行の予定があったので、8月1日に面接の予約を行った。これもオンライン上で可能です。予約時にはVisa Fee 190USDをオンラインで支払う必要があるものの、領収書が発行されません。会社に経費精算の必要があったため、メールと電話の両方で大使館に問い合わせましたが、領収書発行は不可と言われましたので、スクリーンショット等で支払いの履歴が残るようにしたほうがベターです。

ちなみに1回目はメールアドレスに誤記があって(初歩的)、DS-160を再提出した。提出済みのDS-160の内容を修正するには新しく申請する必要があるものの、ゼロから記入し直すわけではなく、申請済みのDS-160の番号を入れることでフォーマットとして読み込むことが可能。

 

  • 8月1日:米国大使館で面接

赤坂の米国大使館で面接を受けました。私は結局大使館で4時間待ち、面接2分といったところでした。面接予約時に8:30、9:00といったように時間枠が設けられていますが、一番早い時間にして面接予定より早く大使館に着いたほうがよいです、本当にずっと大使館内で待たされるので…。

まず、大使館に入る前に空港にあるようなX線チェックがあります。大使館HPには持ち込みは20cm×20cmのバッグのみという記載がありますが(何が入るんだ)、普通にリュックサックも持ち込めていました。ただ電子機器については厳しいようなので、持ち込めるのは携帯電話くらいだと思われます。

次に大使館入口で必要書類と予約番号の確認が行われます。ここが詰まっていると、外で待たされるので炎天下や雨の中だとかなりきつい。

その後、大使館に入ったあと、必要書類を提出とFraud Prevention and Detection Fee 500USDの支払いがあります。支払いはカード使用可能で、レシートが発行されます。

提出後は面接ですが、個室ではなく、カウンターに窓口が複数あって、そこで面接を受けます。待っている間に申請者が面接官とどのような会話をしているのか丸聞こえです。私の場合は大手の米国企業勤務で、L-1Bという企業が持っているビザ枠の中での申請だったので、職種、赴任予定期間くらいしか聞かれず、2分くらいで面接が終了、ビザの許可がおりました。ビザ申請仲介業者からは会社の組織図や雇用証明書も持っていけと言われたものの、実際に提出することはありませんでした。あっけなさすぎて、え?これだけ?と思いながら大使館を出ました。

ただ、かなり長い時間質問を受けている人もいて、例えば研究者をしているであろう方は、どういった研究か、なぜ米国の大学に行く必要があるのか、赴任中の給料はいくらなのか等かなり詳細を聞かれていました。いわゆるタレントビザなんかはさらに厳しいと聞きます。

 

面接から2週間弱後、レターパックにて書類とパスポートが返送されました。パスポートにビザ(といってもただの紙)が貼られており、記載されている情報に誤りがないか確認して、ビザ入手完了です。